Chasing Diamonds

長文考察愛だだ漏れ系aimのぶろぐ。140字じゃ足りない愛は原石を追いかけて。

もしもSixTONESが邦ロックを歌ったら①

久しぶりのブログ!

 

今回から何回かに分けて、先日Twitterで公開した私の趣味全開のSixTONESに歌って欲しい邦ロック曲リストについて、少しずつ解説していきたいと思います。

 

リストの全貌はこちらから。

 

ブログではそれぞれのバンドを軽く紹介しつつ、

なぜその曲を選んだのかなぜそのメンバーに当てたのか

私なりの根拠を明らかにしたいと思います。

とっても長くなると思いますが、もし読んでくださる方が新しい音楽に出会うきっかけになればこれ以上の幸せはありません。

 

数を気にせず作ったリストは総勢27組のバンドから298曲を選択していたことがわかったため(長いにも程があるだろ…)全曲に解説をつけることはしませんが、どうしても言及しておきたい曲や紹介したいバンドだけ、順番に紹介していければと思います。

 

アーティスト名にはオフィシャルサイトのリンク

(サブスクのリンクを貼ろうと思ったのですが人によって使ってるものが違うと思うのでサイトに行っていただければと思います…)

MVがある曲は曲名にYouTubeのリンクを貼ってありますのでご興味のある方は是非!

(MVがない曲の方がお気に入りだったりもします(小声)でもジャニーズと違ってサブスクはほぼあるので!!!←)

 

第一弾では3バンドの曲を紹介します。

興味のあるところだけ読みやすいように目次を置いておくのでお好きなところから見てみてください!

 

 

Prologue: aimと邦ロックの関係

 

スルーしていただいても全く問題ないエリアですが、捻くれ者な邦ロックファンとして、遍歴がわからない人の邦ロック論なんて聞く気になるかっ!という思いがあるので書きます笑

 

日常的に音楽を聴く家庭で育ったので常に好きな音楽がある人生だったのですが、本格的に音楽に”縋る”レベルでのめり込み始めたのは2013年の1月SEKAI NO OWARIに出会ってから。

SCHOOL OF LOCK!という邦ロックの聖地のようなラジオが出会いのきっかけだったので、そこから邦ロック沼に身を沈めるのはもはや当たり前の行動でした。

 

それまで名前や有名な曲だけは知っていたバンドも、聞いたこともなかったバンドも手当たり次第に漁り、SEKAI NO OWARI を原点にしながらその年のうちに、

RADWIMPSBUMP OF CHICKENONE OK ROCKサカナクション[Champagne]Base Ball BearandropKANA-BOON東京カランコロン

にハマりました。

次の年の春には今の最愛のバンドBIGMAMAに再びSCHOOL OF LOCK!きっかけで出会い、他にも今日まで

米津玄師、黒木渚ゲスの極み乙女。indigo la EndCzecho No Republic、go!go! vanillas、04 Limited Sazabys 、Hello Sleepwalkers、シナリオアート、SHE'S、Mrs. GREEN APPLEパスピエsumika、ヨルシカ、The Floor …………

と、全アルバムを遡ったアーティストに限ってもこの数になるくらい、邦ロックにのめり込む日々が始まりました。

 

2013年〜2015年がちょうど人生で一番 身も心もボロボロだったどん底だったので、

少しずつライブにも行きつつ、毎日聴く邦ロックの力でかろうじて生き延びている状態でした。

 

そこから環境や状況が変われど邦ロックが好きという想いは変わるはずもなく、最低月1の頻度でライブに行きつつ(このルーティーンを崩したコロナは許しません…)2019年9月からは思いがけず(本当に思いがけず)SixTONESの沼にも足を踏み入れた次第です。

 

色々な邦ロックを聴いてきた中でも、邦ロックファンに自己紹介レベルであげる好きなバンドは

FCに入っている SEKAI NO OWARIBIGMAMARADWIMPS

そして BUMP OF CHICKEN04 Limited SazabysONE OK ROCKandrop、ヨルシカ、[Alexandros]、Mrs.GREEN APPLE東京カランコロン

といったところです。

 

このバンドたちの他にもかじる程度なら本当にいろいろ聴いてるので、どうしてもSixTONESに歌わせたくて選んだアーティストと曲も今回のリストに載っていますが、確実なファン目線のチョイスと言えるのは上記のアーティストだと思ってもらえるとありがたいです。

 

そしてそんなことを踏まえてリストを読んでいただけると、選曲の偏りも納得していただけるかなと思います笑 

 

(プロローグの長さじゃない...........)

 

 

もしもSixTONESが邦ロックを歌ったら①

さて!ここからが本題です!!!

リストと同様にアルファベット順で各アーティストを軽く紹介しつつ、SixTONESとの親和性について語っていきたいと思います。

 

 

[Alexandros]

[Champagne]。CMに幾度も使われているワタリドリはもはや知らない人の方が少ないのではないかと思います。

帰国子女のボーカル洋平さんの英語力と伸びのあるハイトーンボイス

アグレッシブな曲からロマンチックで壮大な曲まで様々な曲調を操ること、

不思議と”根拠”を感じるかっこよさ

が魅力のバンドだと思います。

私は2013年発売の Me No Do Karate.というアルバムが死ぬほど好きです。

 

そんな[Alexandros]からは京ジェに当てはまる曲が多いなと思いました。

 

きょもには初期の[Champagne]時代の、まだちょっと暗くてふつふつとした熱を内に秘めた曲が合うなと思い、最初の2枚のアルバムから For Freedom、Untitled 、city をまず選びました。

全員が就職を経験していたり、下積み時代が長いドロスのギラギラした部分がこれでもかと詰まった曲を、ギターをかき鳴らしながらきょもに歌って欲しいです。

特にUntitiled で何度も繰り返される 

Yeah I know

Yeah I know, I'm gonna be the one to shine

は是非きょもの声で聴きたいところです。 

そして洋平さんの声ときょもの声の伸びに素人ながら通ずるものがあるなと思ってるので、サビでの歌声の伸びがどのドロスの曲よりも好きなStarrrrrrrも是非歌って欲しいものです…

 

帰国子女として、洋平さんの英語の精度が大好きなポイントなので、ジェシーに歌って欲しい曲も多め。

お洒落でGroovyシリーズとしてThunderFeel like

切なくて壮大シリーズとしてCan't Explain、ムーンソング涙がこぼれそう

英語を堪能するために語りっぽい歌詞も入ったYou Drive Me Crazy But I Don't Like Youを聴きたいです。

全部大好きな曲なので選ぶのは難しいですが、特に Can't Explain の最後の

Take me to the morning coz the night is killing me

So that I could be a light absorbed and obscured

は切なさの具合がジェシーにぴったりすぎて想像しただけで泣けてきます(早い)

 

リストには掲載できなかったのですが、フォロワーさんとお話ししていてやっぱりどうしても入れたい!と思ったのは慎太郎によるLeaving Grapefruits

ドロス史上最強の切なさ爆発ソング、慎ちゃんのキャラメルボイスで聴いたら溶けること間違いなしです………しんどい………

 

 

 androp

先日きょもがリモート妄想cover live に選んでいて発狂するスト担続出だった Aimer のカタオモイをはじめ、上白石萌音ちゃんのハッピーエンドなど、少女漫画を超えるレベルのキュンキュン歌詞を書ける恐ろしき乙女心を持ったボーカル内澤崇仁が率いる4人組バンド。

提供曲ほど乙女全開な曲は少ないですが、

繊細な歌詞柔らかくて透き通った唯一無二の歌声、

それに楽器隊の最高のグルーヴが重なるのがandropの特徴だと思います。

邦ロック界の中では一際秀逸なバラードが多いと思っています。

是非聴いて欲しいアルバムは2012年発売のone and zero。全曲大好き。

 

きょもにはとにかく私の好きなandrop曲を歌って欲しいだけです笑

一番好きなRootsはもう絶対に。問答無用で。←

Nam(a)e は可愛くて繊細な曲でコンセプトをきょもなら気に入ってくれるんじゃないかなというイメージ。

Light alongBGMは最高のラブソングなので是非弾き語って欲しい…

特にBGMは抜粋するところが選べないほど最高の歌詞なので是非読んでみてほしいです。

 

ジェシーに歌って欲しいTravelerは物語調の最高に素敵な応援歌。

ありのままの自分でいることをいつも肯定してくれるandropの曲の中でも、最高の優しさで溢れたRainbowsジェシーに歌ってほしいですね。

 

慎ちゃんに歌って欲しいのは映画の主題歌としても話題になったKoi

安易な発想で申し訳ないですが切ない甘ーいラブソングはもう慎ちゃん一択です…

歌詞としては

君じゃなければダメなんだ

出会えた頃とまた同じように

恋して 恋して

また笑ってよ

がしんどいの極みですね…はい…

 

そしてしっとり優しい系ばかり多いかと思いきや、バッキバキのグルーヴの曲も作っちゃうandropなのでParanoidSleepwalkerあたりは樹に是非。

Sleepwalkerは是非歌詞を樹担さんたちに見て悶えて欲しいです←

 

北斗にはandropの激重切ないソングEnd RollGhostを。Ghostなんか始まりが

ふっと流れた涙に滲むアイライン

そっと流れた涙は戻らない

です。これ以上は言いません()

 

 

Base Ball Bear

元々は4ピース、現在は3ピース。

文学的な歌詞といちいちリフがおしゃれでキャッチーなギターロックバンド。

正直ベボベトークが面白すぎてその印象の方が強いですが笑 面白さと楽曲のおしゃれさのギャップこそベボベの楽しいところだと思います。

 

ボーカルのこいちゃんが陰キャの極みみたいな人で厨二曲が多い(褒めてます)のできょもも聴いてる可能性高いんじゃないかな。

ということでダークめな葛藤が描かれた(でもしっかり背中も押してくれる)changesyoakemaeを歌って欲しいです。

 

ベボベは曲の内容的にきょもがダントツかな〜と思ってたらジェシーも意外と合いそうな曲いっぱいあったので

(こいちゃんの歌い方がなんでかわからないけどジェシーに置き換えやすかった)

割と新しめでGroovy路線の曖してると共にベボベの名曲 Tabibito In The Dark若者のゆくえを是非。

曖してるなんかは特にノリノリで歌ってくれるジェシーが想像できます。

 

あとベボベを一番歌って欲しいのが樹!!!

ベボベというかThe Cutを歌って欲しいだけで、

Base Ball Bear feat. RHYMESTER の曲なのでベボベだけじゃないじゃんラップじゃんチートじゃんという声も聞こえてきますが

これはぜっっっっったい良いから!!!聴いて!絶対良いから!!!←

MVもめちゃめちゃかっこいいです。

 

ベボベの文学性を北斗に歌わせないでどうする、ということで北斗にはBREEEEZE GIRLを。

消せそうな気がしないんだ

レモンスカッシュ感覚

きっとそう君のせいだよ

一生もののローファーをすり減らして

追いかけた初恋

もう間違いなく良いですね。北斗も好きなんじゃないかな。

 

 

 

ということで30バンド近く選んだ中でまだ3バンドしか紹介できてませんが笑

ひとまず第一弾はこんな感じで終わりたいと思います。

いつになるかは未定ですが第二弾は初っ端から私の最愛のBIGMAMAの解説が始まりますので暴走すること間違いなしですお楽しみに←

 

それまでもしお時間があれば今日紹介した3バンドの曲を聴いていただけたら嬉しいです。

 (こんなの違う!とか1曲だけ聴いた!でもいいので感想を頂けると泣いて喜びます(小声))

 

 

長文にお付き合い頂きありがとうございました!

 

 

 

 

 

Why "Crimson" became "White" ~SixTONESとImitation Rainと白と~

やっと完成した初めてのブログ!

まずはごめんなさい、タイトル思いつかなすぎてかっこつけました()

 

”紅が白になったわけ”

 

そんな答えを私が知るはずがありません。

でもそういうことを考えたくなるほど、SixTONESのImitation Rainの白衣装は素晴らしい、そんなことを長々と語ろうと思います。

 

(ツイートを見てくれてる方ならご存知かと思いますが、文字制限があっても私の文章は長いです…ツリーは日常です。

なのでそんな時間はない!という方はよかったらデザイン画だけ見ていってください。まだまだ未熟ながら頑張りました。好きな作品ができました。至らない点はきっとたくさんあるけれど、SixTONESへの愛が世界一強いデザイン画だという自負はあります。)

 

 

 

前置きから既に大変長いですが書いておかないとわかりにくいかな…と思うので始めに…

aimって誰???

衣装について語るったってどういう立場でやるのよあなた、というところをまずは書いておきます。スルーしていただいても全く微塵も問題ありません。が、Twitterでも断片的にしか言ったことないので一応。

幼い頃からの強靭な意志で志を持ってから早十数年。長い我慢の期間を経て、私は現在ファッションデザイナーの卵(の卵くらいかも)として日々を過ごしています。

服作りの基礎を学ぶことはもちろん、流行を作っていく業界を目指すには情報収集が命なので(あとは単純に収集癖がすごい)世の中に溢れているかなりの数のお洋服を毎日眺めています。

まだペーペーのぺの字にもたどり着いてないような未熟者なので偉そうなことは何も言えませんが、ファッションが大好きで、ファッションへのこだわりがあります、というのは間違いありません。

あと今回の考察でなんで私がこんなにこの衣装に対して狂ってしまうのか、わかるためのヒントが、私は白が大好き、ということです。

私がファッション業界で尊敬するあるフランス人の女性が全身白/シルバーばかりを着る方で、ご本人にお会いした際にそのかっこよさに撃ち抜かれ、とんでもなく憧れました。

そして少しずつ自分も全身白を着るようになり、嬉しいことに似合うと褒めてもらうことも増えたので、オールホワイトは私の勝負服となりました。変形白シャツを集めていたりもします。

 

そんなことを踏まえておけばなるほどって瞬間がちょっと増えるかな!増えないかな!わかんないけど!←

 

そろそろ流石に本題に入ります。

SixTONESのImitation Rainライブパフォーマンス用衣装のここがすごい!

(見出しが長くてダサいのは見逃して…)

 

2020年2月7日のザ・少年倶楽部でついに全角度の詳細が明らかになったSixTONESの白くてキラキラ(というかギラギラ)のImitation Rain用衣装。Youtubeでもこの衣装を着た福岡公演のFocusCam映像が公開されました。

 

横浜アリーナで生で目撃できた時から、遠くからでもわかる素晴らしポイントの多さに私は泣いていました。(まあ泣いてた理由は他にも大量にあるんですけど)(これとか)

 

そんな衣装を細かいところまで観れるとなって(Telephoneのときも話題になりましたが少クラのカメラさんはディテールを写すのがめちゃくちゃにうまい)録画を何十回と回し、デザイン画に起こした結果がまずこちらです。

 

6人

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きょも

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ジェシー

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慎太郎

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北斗

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髙地

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そして、今回の私の考察の軸となるこの衣装の素晴らしいポイントが

 

  • 見せ方ならぬ”魅”せ方

  • 滲み出るSixTONESへの愛と理解と信頼

  • 1着1着のバランスと6着になったときのバランス

 

です!

この要素がどれも天才的で、お互いに絡み合いながら最高の成果を生み出しているのがこの衣装だと私は思います。

デザイナーの卵として自分がデザインしたかったなーってお洋服に出会うことは時々あるのですが、こんなに好き過ぎて悔しいデザインは初めて。

真剣にこの衣装デザインした人名乗り出て欲しいし、わかったら本気の本気で突撃取材したいです。(怖いのでやめてください)

 

では、ここでようやく細かい考察を。

ざっくり全体の考察ディテールの考察に分けます。

 

 

 

  • 全体について 

 

‪まずライブ衣装が必ず意識しなくてはいけないこと、それは照明の下遠くから見られることです。

その環境下での魅せ方(=いかに見ている人の目線を引きつけ魅了するか)を重視してることが、まず、あの形のスタッズをあんなにたくさんつけてることからわかります。

もっと安全な、丸い、もしくは平らなスタッズも存在する中、あえてあのスタッズを選んだのは、照明でギラギラして遠くまで光を放てるのは尖ってる方だから。‬

(きょもの襟と肩、ジェシーのジャケットのポケットにあるあんな円錐!どん!って感じのスタッズ(もはやスタッズではないかも)は初めて見ましたが笑)

あとそもそも尖ったスタッズの方がSixTONESのキャラクターに似合うじゃん!、という点でも、魅せ方重視、と言えると思います。

 

そしてここは私の大好きポイントかなりの上位なのですが

衣装のレイヤー具合

絶妙な空き部分(きょものロングコートのスリットとか、北斗のジャケット袖)、

そして揺れるベルトやテープ

これらも遠くから見られることを意識してると思います。

ワンテンポ遅れた動きをする布には、Imitation Rainのような緩急が肝のダンスを遠くからも魅力的に見せ、さらに映えさせる効果があるからです。

テレビ用の衣装にはこういったディテールがないことが、この、ライブでしか発生しない”遠くからの目線”を意識している大きな根拠になると思います。

 

‪ただこの"魅せ方重視"のデザインは見た目を重視する分、同時に動きの制限もします。

長い裾やベルトは脚に纏わり付きますし、重いツイード・革・スタッズは動きを鈍くする可能性があります。

でも、実際のSixTONESのパフォーマンスでそのような制限を感じることはありません。

私はそこにデザイナーからSixTONESへの信頼とSixTONESのプロのパフォーマーとしての意識とレベルの高さを感じました。‬

 

”衣装”として意識しなければならないポイント(照明に当たる、遠くから見られる、たくさん動く)と、アーティストの技術とそれに寄せる信頼の絶妙な交点を見つけることに大成功した結果がこの衣装だと言えると思います。

 

 

 

  • ディテールについて

 

‪ここまででも十分すごいのに、この衣装のさらにすごい所は、遠くから見えることをしっかり意識した”衣装”なのに、同時にディテールも負けず劣らず素晴らしいということ。‬

ライブでしか着られることがなかったら、きっと誰も気づかなかったであろうこだわりのディテールがたくさんあります。(少クラ本当に細かく映してくれてありがとう…涙)

 

この素敵なディテールが本当にたくさんあるので、お洋服ができあがるまでの工程を辿って紹介します。

 

 

まずは生地

2次元のデザインから実際に3次元のお洋服になるにあたって、最も重要なステップは生地選びです。

生地選びに失敗すればどんなに素晴らしいデザインも成立しません。

そして全身一色のお洋服でも、素材を変えることで全体のバランスや与える印象をコントロールすることができます。そこのバランスがこの衣装は本当に素晴らしい……

スタッズやスパンコールの部分は装飾なので、ざっくり8種類(シャツ地2種・パンツ地3種・ジャケット地・ニット・革)くらいの生地で6人の衣装は構成されてると思われます。

この中でも印象的なのがパンツとジャケットに使われているツイードらしき素材。

この素材のようなわかりやすい質感の違いがあることで、モノトーンのお洋服に面白みが生まれてデザインも引き締まります。

しかもこの生地をメンバーによってどこに配置するか、どのくらいの量を与えるのかが細かく違うのが憎い所…めちゃくちゃ好き………ずるい……(漏れる心の声)

例えばジェシーはジャケットの襟・腕・パンツ全面がツイードなのに対し、きょもはロングコートの腕から身頃の半分くらいまでだけがツイードです。

一緒に使われているシャツ地や革のなめらかさと対照的な粗い織りのツイードは、メンバーの体格とキャラクターに合わせて、力強さや男らしさを助長する役割があったりするのではないかと私は思っています。

目を引くのはこのツイードの使い方ですが、地味にこーちのシャツ地が違ったりする(1人だけ織りの時点でドット柄の細かいカットが組み込まれたシャツを着ています)のも、この衣装の生地とても面白い所です。こういうポイントは全身一色コーデをするときの参考にもなります。

切りっぱなしのツイードの端に合わせて、シャツ地も同様に切りっぱなしにしているところ(北斗の袖の部分など)も、生地に見られる工夫です。

 

 

次の注目ディテールはシャツの襟

細かいですが、どんなディテールも全体のバランスを作り上げる1つの大事なピースです。

この衣装のシャツ襟は羽襟(襟の折り返される部分)がある髙地・ジェシー・樹と、羽襟なしの北斗・きょも・慎太郎に分かれています。

しかも羽襟なしチームはスタンドカラーのきょもしんとハイネックの北斗にさらに細分化されています。

ゆるいシルエット+ロングコートで全体的な布の分量が多いきょもと、パーカー型のジャケットで首回りにボリュームのある慎ちゃんに、すっきりした首元を用意するのはバランスが素晴らしいし、

異常なほどハイネックが似合う北斗にきちんとその形を当てたことはメンバーへの理解を表してると思います。

 

続いて注目のディテールは装飾物のスタッズとスパンコール

遠くから見るとキラキラの集合体にしか見えないこの2つのディテールも、生地と同様様々な種類が絶妙なバランスで組み合わされて使われています。

スタッズは円錐形のサイズ違いがざっと3種、小さくて平たいタイプが1種。

並べ方にも3種(全員のジャケットに使われているXをたくさん並べたような配置・ジェシーのポケットなどランダムにサイズ違いを並べた配置・きょもの襟のびっしりと敷き詰めた配置)のバリエーションがあるように見えます。

そしてスパンコールもただつけるだけではなく、ツイードの少し未完成で不揃いな雰囲気に合ったフリンジのような並べ方がされています。

近くで見るとこの装飾の数に圧倒されて過剰だと思うかもしれません。それはこのお洋服が、どんなにディテールも素晴らしくても、やっぱり”衣装”だからです。

でも、遠くからはただの煌めきにしか見えなくても、それだけでは終わらない、このスタッズとスパンコールの使い方に私は強いこだわりを感じます。

 

  

最後は1着1着、そして6着揃ったときの丈・シルエットのバランスについて。

ここは自担から順番に♡ (疲れてきたからって急にふざけるな)

 

きょもの衣装は6人の中でも、圧倒的に軽さと動きが特徴です。

ロングかつ深いスリットの入ったコートとゆったりしたシルエットのパンツは、彼の優雅で柔らかさのある動きを、スタッズの多い強い雰囲気の衣装であってもしっかりと表現できていると思います。

ボリュームをあまり足さず、縦方向を強調するラインが多くなっていることで、繊細だけど力強い、Imitation Rainのきょもの歌割りにも通ずるところがあるなとも思ったり。

 

ジェシーの衣装は一番シンプルで誤魔化しの効かない、本人の力が見え方を大きく左右するものです。

他5人に比べると形に大きな特徴がなく、(背中に深いスリットがはいっているものの)丈は普通のジャケットにシンプルなシャツにパンツという構成。ですがパンツが全面ツイードだったり、ジャケットの端が切りっぱなしになっていたり、そういう素材の工夫で”魅”せることができていますし、何よりジェシーの長い長い脚と存在感がこのシンプルさも成立させてしまう素晴らしい力を持っています。

 

慎ちゃんの衣装は、割とかっちりめの5人の衣装に、フード付きジャケットを持ってくることでアクティブさを足している、これまた彼のキャラクターにあったデザインだと思います。

ジャケットのボリュームに加え、シャツがスタンドカラーでシンプルな分、ハーネス風に見えるテープ使いがあったり、前掛けのようなパーツがパンツについていたりするのも、きょもとは違ったレイヤー具合で面白いです。

 

樹の衣装は、線が細いけれど無骨な印象を与える樹の雰囲気にぴったり。

ジャケットに重量感を持たせた分、シャツはスリット入りのロングにして、上のボタンをしっかり開けることで長い首も強調しながらスタイリッシュさを保っています。

重いジャケットの動きが少ない分、袖にテープがついてるのが絶妙なバランス感覚で憎いです。

パンツの膝下もベルトで締めてあることでシルエットにメリハリが出て、シンプルな素材ながら工夫が光ります。

 

北斗の衣装は彼の私服同様一番要素が多いかもしれません。

ハイネックのシャツに肩のところがファスナーで大きく開くジャケット、サスペンダー付きの巻きスカートのようなパーツに、シンプルなパンツ。

テレビ用の衣装とは対照的に、広い肩幅を強調しすぎない効果のある肩開きジャケットが北斗に当てられたことに私はかなり感動しています。

他メンバーのテープに比べると動きに制限があるものの、重量感が強い衣装の中で縦方向を助長するサスペンダーも注目ポイントです。

 

こーちの衣装は同じロングコートといえどきょもとはまた違ったアプローチがなされています。

エストの辺りでファスナー開きがあるため、一瞬ライダースのように見えるこのロングコート。そこにハマの番長感を感じられるのが私はとても好きです(?)

そういった強さを出しつつも、全体を見ると華奢な体つきを活かす縦ラインが強調されているところは他メンバーと同様、彼の個性をしっかり意識したデザインだと言えると思います。

 

そして6人全員の衣装を見ると、

3人の上半身にしっかりしたボリューム(樹・慎太郎・北斗)

2人に縦方向を強調したスタイル(きょも・髙地)

1人に全体がすっきりしたシルエット(ジェシー

を与えているため、シルエットのバランスが素晴らしいことがわかります。

 

ファスナーの開きで独特な形を見せる衣装が3人(きょも・北斗・髙地)と

そうでない衣装が3人(ジェシー・慎太郎・樹)

というのもとても素敵なバランスです。

 

1人1人違って、その人の個性を生かしながらも、6人になったときの調和も完璧。

本当にSixTONESにぴったりの衣装だと思います。

 

 

 

細かい考察はここまでで以上です。大変大変お疲れ様でした!!!
というかここまで読んでくれる人いるかな…(急な弱気)

 

全て、あくまでもまだまだ未熟な私個人の注目ポイントなだけですので、なんの保証もできません。

事実と全く違う意図を汲み取っていたり、深読みしすぎだったりするかもしれません。

でも、誰かにこれだけのことを考えさせてしまうほど素敵な衣装だということは、紛れもない事実です。

それだけでも「ふーんなるほどね」と思っていただけたら、服が大好きで服作りに携わる者として、とても嬉しく幸せです。

 

 

 

最後に。ブログタイトルに対して私なりの答えを書いて締めたいと思います。

 

不特定多数の人に見られる、Imitation Rainテレビ披露用の衣装は、YOSHIKIさんにいただいた楽曲のキーとなる”紅”という色、クールな空気感を強調するための黒が基調となっています。

とてもわかりやすいです。

しかし、ファンの前で披露するための衣装の色には白とシルバーの煌めきが選ばれました。

このことに、SixTONES、そしてSixTONESの周りの人の意図を、私は感じずにはいられません。

1曲しかないデビュー曲。そして1度しかないファンに初めて見せる瞬間。

その光景のなかでSixTONESが何を着ていたかはかなり強い印象を残しますし、見ている人に強い影響を及ぼします。

そこで”白”という色が選ばれたのは

  • 新たな、まっさらな、スタートを切る
  • 要素を増やして誤魔化すことをしない、逃げない覚悟
  • 強い煌めきを放つスターであること、そういうスターになること
  • どんな曲・パフォーマンスも与えられた色で表現するのではなく、自分たちの色で染め上げること

まだまだたくさん意味が込められているようにも感じますが、主にそんなことを表すためだと私は思います。

そして、わかりやすく楽曲の世界観を表現した以上の、そんな意味を深読みできてしまうような衣装を、ライブという場で着てくれたことが愛おしくてたまりません。

こんな考察を促してしまうこの衣装への愛も、その衣装を選んで着こなしてくれたSixTONESへの愛も、SixTONESがこの衣装を着ている姿を私たちに届けてくれる方々への愛も、お洋服の持つ力そのものへの愛も、私の中で加速する一方な状態です。

 

そんな想いがこのブログから少しでも伝わりますように。

 

 

長い長い長ーいブログ、読んでくださりありがとうございました!